ハツカネズミの歌う唄
 誰も聞き取ることは出来やしない
 届けども聴けぬ金切り声に
 ハツカネズミの歌う唄
 ただうるさいと皆が言う
 それでも彼は歌い続けて
 とうとう鷹を怒らせて
 空へ連れて行かれたハツカネズミ

 それから幾年経ったのか
 ハツカネズミの歌う唄
 嬉しそうな弾む歌声
 下弦の月夜に聞こえてくる

 鷹はそれを聴きながら 満足そうに空を舞う

 ――一『途絶したとされる民謡事典』より

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